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スキーやボードの季節も終わりましたが、今年のユジノサハリンスクは雪が多かったので、熱心な愛好者は5月中旬まで楽しんでいたようでしたした。
ユジノサハリンスク市内では、冬帽子や外套、手袋を売る店がすっかり模様替えしたり、道端にフキノトウが頭を出したり、ギョウジャニンニク売りの露店が現れました。ロシアの人たちはギョウジャニンニク、タマネギやニンニクを生のまま食べますので、胃がとても丈夫ではないかと思っています。
春と言えば桜です。サハリンには日本時代に植えられた桜のほか、10年ほど前から日本より移植した山桜があり、毎春、市民の目を楽しませています。
「日本時代からの桜」は、ホルムスク(旧 真岡)の山などに群生しています。桜を近年移植した場所は主にユジノサハリンスク市内で、“旭川公園”と名付けられた公園やガガーリン公園、大学の構内などで見受けられます。
今年の開花は、天候のせいでかなり遅れています。サハリンでは日本のような“花見”の習慣は無く、個人主義の国柄なのか、一斉に整列して行事を楽しむというよりも、季節に関係なく仲間を誘って森の奥でバーベキューや酒盛りをします。中には、冬の吹雪模様の時でもバーベキューをする人達さえいます。 5月に入って、サハリンでは2度の三連休が在りました。5月1日のメーデーの祝日、5月9日の戦勝記念日です。この祝日とその前後に、パレードやコンサートなど、祝日の催しがサハリン各地で行われていました。
そうした催しの一つであるコンサートでは、昨年、稚内の副港市場で公演したジャズオーケストラ“ヴレーミャ・ザ・ジャザ”の姿も在りました。(因みに“ヴレーミャ・ザ・ジャザ”は今年も稚内に登場します。7月3日と4日に稚内で公演します。)
お祭りや遊びが大好きな人達が多いのだと思いますが、様々な音楽やダンスのステージ、映画、外食、結婚式等の機会に催されるパーティーを楽しむ人達をよく見掛けます。 因みに結婚式の件数ですが、5月はある理由で少なくなっています。それは、ロシア語で「5月」と言う時の「マヤ」の響きが、「悩む」というロシア語「マーヤッツア」に似ていて―日本語の「まいった」にも一寸似ている気もしますが―悩む結果になるのではないかということから、敬遠するのではないかという説を耳にしました。
サハリンの広告新聞に目を通してみると、メーキャップ、美容室、健康教室、フィットネスクラブ、室内改装、サウナ、菜園ダーチャ、釣り、ライフル、観光旅行など色々なサービスが在ることが判ります。それぞれに暮らしを楽しむ方が増えているのでしょう。特に、外国への観光旅行は「身近なもの」になったと見受けられ、飛躍的に伸びているようです。昨年の“稚内ツアー”もなかなかに好評でした。今年もたくさんのロシア人旅行客の北海道訪問が期待されます。
ユジノサハリンスク駅前の公園がリニューアルされました。大勢の人達で賑わう様をよく見掛けます。公園ばかりではなく、最近は通に並ぶ店舗等のリニューアルも目に付くようになっています。街並みもグレードアップしたように感じます。以前にユジノサハリンスクを訪れ、再度訪問される方は、この変化には目を瞠ると思います。 ユジノサハリンスクの街の南に、札幌の自動車会社の事務所が開設されました。車を購入する人が増えていますので、よいビジネスが展開されるのではないかと思われます。
石油・ガスの開発ですが、一段落しているように見受けられます。<サハリン3>と呼ばれるものなど、新しい開発は2013年以降に本格化するのではないかとの観測があります。
他方、人々の消費生活の分野に関連するビジネスは活発化しているように見受けられます。中国・韓国からの輸入が多くなっていますが、製品の耐久性や機能性の面では日本製品に信頼が集まっており、日本との取引が増えていますので、日本人ビジネスマンを見掛ける機会も増えたように感じられます。
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