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ここ数日でサハリンのほうはかなり涼しくなってきて、とても爽やかな気候になってきました。なんとなく、秋の気配を感じたりも致します。
さて、今日はロシア正教についてのお話しをしたいと思います。ロシア正教は北海道にも縁が深く、函館にあるハリスト正教会もロシア正教です。ここユジノにもロシア正教の立派な教会があり、毎週日曜日の午前中は礼拝が行われております。ここは私の家からも近いので、かくいう私も時間がある日曜日は散歩がてら礼拝に参加させて戴いております。はっきり言うと、やっていることはよく分かりませんが、賛美歌が流れる厳かな雰囲気のなかで、たまに瞑想にふけるのもなかなか良いものです。
ロシア正教は988年にキエフ・ロシアのウラジミール聖公がギリシア正教を国教と定めて以来、1000余年に渡ってロシア人の心のよりどころになってきたといわれております。1917年のロシア革命後、様々な弾圧を受けて受けましたが、民衆の間から信仰心を完全に消し去ることはできなかったようです。また、ソ連崩壊後の最近では、急速に変化する世の中において心のよりどころを求めに、老年者だけでなく教会へ通う若者も増えているそうです。
ロシアの中のサハリンを見てみると、サハリンプロジェクトに代表される、外資導入により目まぐるしい速度で市場経済へ移行しており、雇用の機会も増大していることから、一般市民の所得にもかなりの格差がでてきております。道路等の社会資本の整備はまだまだですが、街ゆく人々の身なりはとてもファッショナブルで自家用車もかなり普及してきております。その反面、街角のいたるところに「物乞い」の方がいらっしゃるのも現実です。この光景を目にするといつも、複雑な思いにかられます。この複雑な思いを吸収する役割が、今の教会にあるのかもしれません。
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