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『国際日ロ文化フェスティバル』 のこと等(2017.07.21)

6月下旬の天候不順、少し肌寒い感じが7月に入ってからも少し続いていましたが、ようやく「夏らしい」感じが見受けられるようになって来ました。冷涼な稚内の気候に慣れ切った身体には、ややキツく感じられる程度の「25℃を少々超える」、「30℃を伺う」場面も発生しています。そういう日があったと思えば、すぐに20℃に届かない、肌寒い感じに逆戻りしてしまいます。温度差が変に大きく、「体調の維持に気を遣う感じ?」という状況が続いています。
夏らしい様子も見受けられるようになったユジノサハリンスク写真
(写真:夏らしい様子も見受けられるようになったユジノサハリンスク)
 
 
6月25日から6月27日で『国際日ロ文化フェスティバル』という催しがありました。
 
『国際日ロ文化フェスティバル』ですが、今年初めて催されたものだったようです。これは日ロ首脳会談等でも話題になった2018年の「ロシアにおける日本年」、「日本におけるロシア年」というような、両国の文化交流を広げようという動きを意識したものであるようです。
 
この催しは、サハリン側、ロシア側が主導して日本側が賛同して進められたように見受けられます。今回はむしろ、北海道や日本国内の様々な地域の芸能等を紹介する、茶道や生け花というような代表的な日本文化を紹介するということに力が注がれた感じです。そして催しは、ユジノサハリンスクのみではなく、コルサコフ、ホルムスク、ネベリスク等の各地でも開催されていました。
 
今回お邪魔したのは、「オープニングコンサート」と「写真展」、そして「写真展」のオープニングで行われた「生け花デモンストレーション」でした。
 
「生け花デモンストレーション」というのが、少し奇異に聞こえるかもしれません。
生け花
「生け花のデモンストレーション」というのは、確かに余り聞かないかもしれませんが、結局「先生が集まった人達の前でやって見せる」ということに他なりません。あるいは、こういうのは「日本文化の紹介」という文脈で、日本以外の外国で行われる場合が多いのかもしれません。
 
この時は、「写真展」のオープニングの場所で、札幌から来ていた2つの流派のグループが、説明をしながら集まった人達の前に置いたテーブルで生け花の作品を作る様子を見せた訳です。「今回のテーマは“夏”です」というようなことを言いながら、器の辺りに花を出して、それを切って生ける様子を見せる訳です。スマートフォンで写真や動画に様子を収めているような方も多く見受けられましたが、皆さんがその生け花作品を作っている様子を真剣に見ている訳です。
 
6月下旬という季節でしたから、「日本に独特な花」と紹介しながら紫のアジサイを使っていました。
 
「生け花のデモンストレーション」で驚いたのは、生け花に関心を寄せて集まった人達の多さです。私自身を含めて、写真展を見ようと集まった人達よりも、生け花を見に来た人達の方が多かったかもしれません。
 
実は生け花に関しては、熱心に生け花の活動をしている人達もサハリンにはいらっしゃって、4月末にはその展覧会もやっているのを見ました。サハリンでは、造園家として活躍した経過がある著名な方が、日本へ行って生け花を学び、サハリンで生け花に取組むグループを起こし、その活動は既に15年間も続いています。4月に見た展覧会というのが、その「15年記念」をうたう催しでもあったのですが。
 
そういう生け花の活動をされている方や、その身近な皆さんが大勢集まったのだと思います。その他、5月に催されていた日本語弁論大会でお見掛けした方も会場で見掛けましたから、こうした「日本文化」に関心を寄せる方が大勢居るのだと思います。
 
そしてオープニングコンサートです。
 
「オープニングコンサート」は、ユジノサハリンスク市内の劇場である<チェーホフ・センター>を会場に行われました。<チェーホフ・センター>の大ホールは585席あるそうですが、ほとんど満席でした。
 
これに関しては、以前に稚内で公演を催したことがあるジャズバンド<ヴレーミャ・ジャザ>、または<ジャズ・タイム>のリーダーであるウラジーミル・キンジーノフさんに入場券を頂いたのでした。キンジーノフさんはユジノサハリンスクで音楽家としての活動をする前は、稚内とは永年の友好都市―今年が45年です。―であるネベリスクで音楽の先生をされていた経過があり、その頃にも稚内との交流に参加して頂いていました。
 
そのキンジーノフさんが、「フェスティバルのテーマソング」というものを準備しようとしていて、一部に日本語歌詞を入れる話になったと、稚内市サハリン事務所に相談に立寄られました。それで色々とお話しを伺っていたので、「その“テーマソング”というのが、どういう具合になるのか?」と気になって、折角に入場券を頂いて、催しが立寄りやすい日曜日の午後でもあったので足を運んだのです。
 
サハリンでは、小編成の楽団や舞踏のグループが色々な公演活動を行い、同時によその地域のそうしたグループを招聘して公演を行う<サハリンスカヤ・フィルアルモニア>という機構があります。今般の「オープニングコンサート」にも、その機構が深く関わっており、日本側とロシア側が半ば交互に披露した各演目の中、ロシア側演目に関しては、その<サハリンスカヤ・フィルアルモニア>が招聘したモスクワの有名な舞踏のグループによるパフォーマンスがほとんどでした。「ロシアの舞踏」とでも聞けば思い浮かべるような、いわゆる“コサックダンス”の動きや、女性のグループが滑るように滑らかにステージ上を巡りながら披露する踊り等が見られました。
 
日本側はサハリンへやって来た色々なグループによる演目を披露しました。これは北海道内の民謡のグループやジャズバンドもあったのですが、徳島県の阿波踊りのグループが秀逸でした。実を言えば、「生で阿波踊りのパフォーマンス」というのは、私自身初めて見ました。そういう意味で、私もサハリンの観客の皆さんと同じだった訳です。
阿波踊り
このオープニングコンサートで日本側が披露した演目に関しては、翌日以降にコルサコフやホルムスクの会場でも披露されました。

サハリンでは「地域内で大きなイベントを開催しよう」というような機運が少し高く、あるいは「そういうことを出来るだけのインフラが整っていて、担い手の人材もある」というような“自信”が高まっているのかもしれません。

文化フェスティバルのテーマソングを演奏して歌っている場面
(写真:文化フェスティバルのテーマソングを演奏して歌っている場面)
 
いずれにしても、隣国同士で互いの文化を知る機会を設けられるのは善いことのように思います。

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