令和3年(2021年)第2回定例会(3月)一般行政報告
一般行政報告
令和3年(2021年)第2回定例会(3月)
目次
- 冬季イベントの中止と成人式典の開催について
- 新型コロナウイルスのワクチン接種の対応について
- 稚内中学校改築に伴う義務教育学校の開校について
- 稚内市みどりスポーツパークにおけるネーミングライツの導入について
- 合葬墓設置に関する市民アンケート結果について
令和3年 第2回稚内市議会定例会の開催にあたり、5項目につきまして一般行政報告をいたします。
例年、宗谷岬で行われる「初日の出inてっぺん」をはじめ、「わっかない氷雪の広場」や「全国犬ぞり稚内大会」など、この時期は、子どもから大人まで、雪国ならではの冬や雪と触れ合うイベントをはじめ、全国的にも知られている、冬季イベントが開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、中止せざるを得ませんでした。
特に、「全国犬ぞり稚内大会」は、2年続けての中止となり、観光をはじめ、様々な経済分野に大きな影響を与えましたが、改めて、一日も早いコロナの終息を願う次第です。
一方、全国各地で成人式典が中止や延期となる中、本市においては、先月10日、予定どおり成人式典を開催しました。
開催にあたっては、成人式典の会場となる稚内総合文化センターの大ホールが、約350人の新成人対象者に対して、収容定員が1千293席あることから、様々な検討を経て、3密などを十分に防ぐことができると判断したところです。
当日は、192人の新成人が出席し、マスクの着用や手指の消毒、検温はもちろん、入場時間をずらしての受付や、ご家族の入場制限、式典の時間を短縮するなど、感染症対策を徹底しながら実施しました。
結果として、無事に終えることができ、成人式典に関連しての感染者が発生しなかったことについて、改めて関係者の皆さんのご協力に感謝いたします。
国内では、減少傾向にあるとは言え、未だ新規感染者が多数発生しており、イベントのみならず、市民の皆さんの日常生活の中でも、3密の回避はもとより、これまで実践してきた基本的な感染症対策の徹底を、引き続きお願いいたします。
新型コロナウイルスに対しては、現状では、ワクチン以外に、発症や重症化を抑える有効な予防手段が無いため、ワクチン接種が急がれていますが、日本の医療史上、最大規模となる今回の接種は、各市町村が実施主体となることから、本市においては、先月14日に、生活福祉部を中心に、他の部からの応援職員も含めた実施体制を整備し、準備を進めています。
本市の約3万3千人の人口のうち、16歳以上の接種対象者約3万人への接種は、全員に接種すると仮定すれば、単純計算でも1時間で50人、医師の協力体制を考慮して、1日4時間の運用とすると200人、今回のファイザーのワクチンで言えば、一人2回の接種で、延べ300日もの長い期間を要しますし、もちろん、その間に災害など、何があるか分からない中での実施となります。
市町村の創意工夫が求められている中で、中間的な報告になりますが、接種方法については、大規模な施設を会場にして行う集団接種と、市内の病院や医院などで行う、個別接種を併用して実施することを想定しており、ワクチンを保存するディープフリーザーについては、本日中に1台、来月までにもう1台、合わせて2台、国から配置される予定です。
また、ワクチンの供給量に見合った、無駄のない接種を行うため、電話やインターネット等を活用した予約の受付体制の検討や、4月以降に始まる高齢者からの接種に向けて、接種の確認に必要なクーポン券、本人の体調を把握するための予診票などを印刷し、3月下旬頃から順次、発送できるよう準備を進めているところです。
集団接種の会場は、今のところ、保健福祉センターを想定してシミュレーションなどを行っていますが、特に高齢者の移動手段について、地域によっては、現行の公共交通機関の運行経路や到着時間が合わない場合があり、送迎方法など、さらに検討を重ねているところで、詳細については、確定次第、別途、市民の皆様にお知らせする予定です。
今のところ、ワクチンの供給時期は不透明ですが、国から示されているスケジュールでは、来年2月28日までに、接種を終えることが想定されていますので、それを実現するためにも、宗谷総合振興局や稚内保健所、さらには医師会など、関係機関、団体と、一層連携を密にして、一人でも多く、一日も早く、安全に接種が進むよう努めていきます。
稚内中学校は、校舎が昭和47年(1972年)の建設から既に49年が経過しており、老朽化もさることながら、かねてから耐震化への対応が求められていましたが、様々な事情により、改築が延び延びとなっていました。
平成27年(2015年)に、地域から「小中一貫教育推進の拠点校」としての、校舎全面改築の要望が届けられ、また、このたび、稚内南小学校が完成したこともあり、稚内中学校の改築に向け準備を進めているところです。
改築にあたっては、昨年7月に、教育長の私的諮問機関として、学校関係者やPTA、地域の関係者等を委員とする検討会が設置され、先月29日に、稚内中央小学校に隣接した「義務教育学校」の開校について、中間答申がありました。
「小中一貫教育」の新たな形である「義務教育学校」については、小学校課程から中学校課程までの、系統的かつ継続的な学習によって、その効果が高まることや、小学生と中学生が交流することによる互いの精神的な成長、また、中学校に進学したときにおこる、「中1ギャップ」の解消や緩和などの効果が期待できるものとして、道内においても、すでに石狩市や湧別町などで取り組まれています。
今回の稚内中学校の改築にあたっては、中間答申の趣旨を尊重することはもとより、北地区の子ども達が、9年間の学校生活を送る上で、環境の変化が少なく、効率的な学習が期待できると判断し、本市初となる「義務教育学校」の実現を目指したいと考えています。
昨年10月に、グランドオープンした総合型スポーツ施設、「稚内市みどりスポーツパーク」のネーミングライツについて、今月15日、「稚内信用金庫」と契約を締結しました。
このネーミングライツは、企業にとっては、施設への資金提供の代わりに、会社名などを施設の愛称として宣伝する効果が期待でき、施設にとっては、それにより得た収入で、維持管理費を軽減できるなど、双方にメリットがある取り組みです。
今回の契約内容は、契約期間が本年4月1日から令和8年(2026年)3月31日までの5年間で、契約金額は、年間200万円、合計1千万円となっています。
また、施設の愛称については、相手方からは、正式名称である「稚内市みどりスポーツパーク」を継続したい、
との申し出があり、今回は変更がありません。
契約では、このほか、施設内への広告や、年間2、3日程度、施設を無償利用できることになっています。
また、ネーミングライツとは別になりますが、カーリングホールでは、1枠年間10万円の「ホール内広告事業」に取り組んでおり、今月開催された「日本カーリング選手権大会」の放映などで、企業のPR広告の映像が映っていたように、多くの企業からご協力いただいているところです。
今後も、「稚内市みどりスポーツパーク」の維持管理にあたっては、民間の資金も有効に活用していきたいと考えています。
近年、全国的な少子高齢化や核家族化が進む中、家族形態の変化によって、お墓の継承ができないまま、維持管理が困難になる方や、利用者が不在となる、いわゆる無縁の墓の増加が問題化され、お墓に対する環境が、これまでとは大きく異なってきています。
道内各市においても、複数の遺骨を一緒に埋葬する公営の「合葬墓」について、全道35市のうち、25市がすでに設置済みで、6市が設置に向けて検討している状況です。
今回、本市としても、多様化するお墓の問題や、「合葬墓」の設置を検討する基礎資料とするため、市内に住んでいる20歳以上の世帯主2千人を対象に、昨年11月に市民アンケート調査を実施しました。
この市民アンケート結果では、「合葬墓」というお墓について、約6割の方が「知っている」と答え、設置した場合については、現段階で「利用しない」と回答した方が、約3割いましたが、その必要性については、約6割の方が「必要だと思う」と回答しており、改めて、「合葬墓」の必要性を感じたところです。
このほか、昨年12月には、お墓に関する問題や、公営の「合葬墓」に対する考え方について、宗教関係者の皆さんと意見交換を行い、今回実施した市民アンケート結果にも、概ね理解を示していただきました。
今後は、「合葬墓」の運営方法なども含め、さらに検討していきます。
以上、5項目についてご報告を申し上げ、私の「一般行政報告」とさせていただきます。ありがとうございました。
広報秘書課
稚内市中央3丁目13番15号
広報・広聴グループ 0162-23-6387、秘書グループ 0162-23-6384
メールでのお問い合わせはこちら
本文ここまで