令和2年(2020年)第1回定例会(3月)一般行政報告
一般行政報告
令和2年(2020年)第1回定例会(3月)
目次
- 本年の全日本空輸夏ダイヤとフジドリームエアラインズチャーター便について
- 北海道内7空港民間委託の開始に伴うパートナーシップ協定の締結について
- 冬季イベントの開催状況について
- 洪水ハザードマップについて
令和2年 第1回稚内市議会定例会の開催にあたり、4項目につきまして一般行政報告をいたします。
1点目は、「本年の全日本空輸夏ダイヤとフジドリームエアラインズ チャーター便について」です。
はじめに、稚内空港における、全日空の本年の夏ダイヤについてですが、1月上旬に全日空側から本市に対し説明があり、羽田便については、例年同様、6月から9月まで2便体制で運航され、昨年は、1便目が270人乗り、2便目が194人乗りと166人乗りの併用でありましたが、本年は、機材の更新等の関係により、2便とも194人乗りの機材となり、昨年と比べ、座席提供数が減少するという内容でした。
昨年の夏、私を含めた管内の関係首長や関係団体と共に、全日空本社を訪問し、夏季繁忙期の輸送力の強化について要望した際に、全日空側からは、さらなる搭乗率の向上を求められましたが、一方では、集客状況など需要に応じた機材変更についても、柔軟に対応していきたい、との考えを示されたこともあり、一定程度の配慮も感じているところです。
また、千歳便については、搭乗率は上がっているものの、これまで継続して要望している、機材のジェット化等の変更とまでには至らず、現行と同じ、1日2便体制のプロペラ機での運航となります。
関西・中部便についてですが、休止から8年目の来年度においても、残念ながら運航再開に至りませんでしたが、稚内空港を含む、道内7空港の一括民間委託が始まり、これまでとは状況も大きく変化していることから、今後は、運営権者となった、北海道エアポート株式会社と協力し、新規路線の開拓と合わせた新たな展開を目指し、羽田便や千歳便についても、さらに集客力を高めることが出来るよう、緊密な連携を図っていきたいと考えています。
次に、「フジドリームエアラインズ」(通称 FDA)については、令和2年度も、全国から稚内空港へのチャーター便が、6月から9月に運航される予定でしたが、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中において、一部の空港での発着枠制限や、空港機材・スタッフの首都圏空港への集約など、地方空港でのチャーター便の受入が難しい状況となることから、7月中旬から8月下旬のチャーター便を休止する旨の申し出がありました。
現在のところ、令和2年度は約260便程度と、昨年度に比べ、便数の減少が予想されますが、減少については来年度限りの一時的なものであり、令和3年度以降については、今年度と同様の運航を想定している、とのお話をいただいています。
昨年は、12年ぶりで、年間空港利用者が20万人を超えたこともあり、今後は北海道エアポート株式会社が、空港運営を始めとした利用者拡大についてもその中心になりますが、空港所在地として、さらなる利用客の増加等に向けて、一丸となって、国内外の観光需要を高める取り組みを行っていきたいと考えています。
稚内空港を含む、北海道内7空港の一括民間委託については、昨年、10月31日に運営権者となった、北海道エアポート株式会社により、本年1月15日から、先ずターミナルビルの運営を開始したところです。
1月18日には、北海道エアポート株式会社主催による記念式典が、7空港所在自治体で一斉に開催され、本市でも稚内空港ターミナルビルにおいて、約50人の関係者が出席し、テープカットなどが執り行われました。
また、同日の午後から新千歳空港国際ターミナルにおいて、「北海道内7空港民間運営開始記念式典」が開催され、藤田国土交通省事務次官や鈴木北海道知事をはじめ、関係者や経済界から約130人が出席し、私も出席してきました。
その式典において、北海道エアポート株式会社と、北海道、7空港所在自治体7市3町の計12者により、パートナーシップ協定を締結したところです。
このパートナーシップ協定は、北海道全体を俯瞰しながら、7空港を核とした地域活性化に関し、地域との相互理解や緊密な連携を図るための指針で、具体的には航空ネットワークの充実、観光振興策などの実現に向け、連携強化を図ることを目的としています。
今後、3月末を目途に、これらを議論する場として、「7空港一体協議会」の設立が予定され、協議会の構成員は、本市を含むパートナーシップ協定で調印した12者の他、国や北海道観光振興機構、道内の経済団体などを予定し、北海道内7空港の連携体制の強化とともに、北海道全体の空のネットワークを通じた活性化策を、議論する場として期待されています。
また、4月以降、「7空港一体協議会」により議論された、各空港の役割や方向性などを、運営方針に反映させるための組織として、7空港の地元において、個別協議会の設立が予定され、本市においても、仮称ではありますが、「稚内空港の運営に関する協議会」の設立が予定されています。
この協議会は、北海道エアポート株式会社が主体となって設立されることとなりますが、「7空港一体協議会」の方針を反映させるとともに、稚内空港を核とした地域振興に向け、路線誘致に関することや、冬期就航率対策などを議論する場として、さらには、地元関係者との相互理解の醸成、緊密な連携体制の構築において重要な役割を担います。
本協議会の設立後、来年3月1日に予定されている、稚内空港の滑走路運営開始を視野に、観光、空港関係者間において、活発な意見交換を行いながら、連携体制を強化し、稚内空港の集客力や、利便性の向上に繋げるよう取り組んでいきます。
今年は、例年にない雪不足となり、各冬季イベントにおいては、会場づくりのため、市内各所から雪を搬入するなど、関係者の皆さんに大変なご苦労をかけましたが、2月22日、23日に開催する予定であった、「第37回全国犬ぞり稚内大会」は、コース整備や会場設営が困難となったことから、大会開始以来、初めての事前中止となりました。
特に参加者、犬、共に申し込み数が近年で一番多かったことから、コースの変更も含めて、開催の実現について検討してきましたが、2月上旬に入っても積雪が期待できず、コース整備や会場設営が難しかったこと、さらには、2月中旬以降も暖気になることが予想され、参加者、犬にとって安全なレース開催が望めない状況であったため、中止の判断に至ったところです。
犬ぞり大会は、本市の冬季イベントの掉尾を飾る、全国的なイベントであり、関係者の皆さんの努力が報われなかったことに、大変残念な思いをしたところです。
また、2月8日、9日に、北防波堤ドーム公園において開催された「わっかない氷雪の広場」では、除雪事業者の協力を得ながら、会場に雪を搬入するなど、何とか開催にこぎつけることができ、大勢の家族連れや観光客などにご来場いただき、最北の冬を楽しむ様々なゲームや、イベントで会場は大いに賑わいました。
このほか、冬の体験型観光が楽しめる、ロングランイベントとして、2月1日から開催している「宗谷ふれあい公園スノーランド」においては、遊覧雪上車やスノーラフティングなども雪不足は同様であり、日々、コース状況に注意を払いながら、可能な範囲で開催している状況が続いていると伺っています。
また、2月15日から稚内副港市場において開催している、ロシアアンサンブルによる「稚内サハリン館」は、今年で10周年を迎えました。
今年から来年にかけて、日本とロシア両国において、地域間交流により、更なる友好を深めようと「日露地域・姉妹都市交流年」として、様々な事業が予定されていますが、これらに合わせて、外務省が全国からそれに相応しい事業を募集し、「稚内サハリン館」事業が、道内で行われる事業としては、第1号として認定を受けたところです。
本事業はもとより、これからも、日本とロシアの地域間交流に貢献するまちとして、その役割を果たしたいと考えています。
近年、異常気象などにより全国的に風水害が多発しており、特に、河川の氾濫による被害が顕著です。
平成27年(2015年)の水防法の改正で、降雨量に関するこれまでの基準が見直され、北海道が管理する2級河川である、本市のウエンナイ川が、昨年6月に洪水浸水想定区域の指定を受けたところであり、この指定により、「洪水ハザードマップ」の作成が義務づけられましたが、諸般の事情により、その作成が遅れていました。
そのため、ウエンナイ川はもとより、指定外ではありますが、北海道の独自調査により、洪水時に氾濫の危険性があると情報提供をいただいた、同じ2級河川である声問川、増幌川、クサンル川の一部についても、河川の氾濫に伴い、浸水が予想される区域や水深、更には、避難に関する事項などについて「洪水ハザードマップ」の作成を進め、2月完成しました。
各家庭へは、4月から全戸配布をしますが、今後は、このハザードマップをご利用いただき、地域ごとの避難計画の策定や、防災訓練の実施など、地域防災力の強化につながる取り組みに反映させたいと考えています。
以上、4項目についてご報告申し上げ、私の「一般行政報告」とさせていただきます。ありがとうございました。
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