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令和5年(2023年)第8回定例会(12月)一般行政報告

一般行政報告

令和5年(2023年)第8回定例会(12月)

目次

  1. 台湾 屏東県 恆春鎮との友好交流の協定締結について
  2. 開業医誘致助成制度を活用した診療所の新規開業について
  3. 全日本空輸とフジドリームエアラインズへの訪問について
  4. ポスト・サミット・アドベンチャーの受け入れについて
  5. 水産物消費拡大に係る全国からの支援について
  6. ベトナム モンカイ市への訪問について
 令和5年 第8回稚内市議会定例会の開催にあたり、6項目につきまして一般行政報告をいたします。

1点目は、「台湾 屏東県 恆春鎮との友好交流の協定締結について」です。

 このたび、台湾の最南端に位置する屏東県 恆春鎮との間で、友好交流の協定を締結することとなりましたので、その経緯などについて、ご報告します。
 本市と台湾との間では、これまで稚内地方日台親善協会を中心に、主に観光分野におけるつながりがあったところですが、令和5年2月、台北駐日経済文化代表処  札幌分処から、台湾の最南端に位置する恆春鎮との、今後の新たな交流についてご提案をいただいたところです。
 今回の協定は、これまで本市が国内外で締結している友好都市協定とは趣が異なり、台北駐日経済文化代表処が令和4年(2022年)から進めている、親善協会を中心とした日台交流の一環として行われるものであって、本市と恆春鎮が道内で12組目の例となります。
 稚内市と恆春鎮は、それぞれの国土の北の端と南の端という、対照的な位置関係にあり、今後、この協定を契機として、交流が進むことを期待しているところです。
 なお、調印式については、本日この後、札幌分処長を仲介役として、両地をオンラインで結び、実施します。

2点目は、「開業医誘致助成制度を活用した診療所の新規開業について」です。

 10月3日、潮見1丁目に「わっかない皮フ科クリニック」が開業しました。
 開業医誘致助成制度を活用した診療所の開業は、通算6件目であり、皮膚科の開業は初めてとなります。
 開業に先立ち、10月1日にはクリニックの一般公開が行われ、近所にお住まいの方など約150人が見学に訪れたとのことであり、改めて市民の皆さんの期待度の大きさがうかがえる機会となったところです。
 診療所は、土曜日の午前中も診療を行い、働いている世代の方が診療を受けやすい環境になっているほか、最新の医療機器を導入するなど、多様化する医療ニーズに応えられる体制が整えられています。
 ご承知のとおり、この開業医誘致助成制度は、身近に診療を受けられる「プライマリーケア」の充実、ひいては、二次医療圏域のセンター病院である市立稚内病院を中心とした、地域医療体制全体の充実を目的とするものであり、今回の皮膚科開業により、また一歩、環境が整ったと思っていますし、引き続き、市民の皆さんの健康な暮らしを支える環境づくりに取り組んでいきます。

3点目は、「全日本空輸とフジドリームエアラインズへの訪問について」です。

 10月8日から9日にかけて、利尻礼文の首長をはじめ、各地域の観光協会長、稚内空港高度利用協議会会長などとともに、全日本空輸株式会社やその関連企業、株式会社フジドリームエアラインズ、それぞれを訪問しました。
 まず、全日本空輸株式会社では、コロナ禍が明け、国内外からの観光需要が、かつての勢いを取り戻しつつあることを踏まえ、4年ぶりに稚内空港就航路線の強化・充実に関する要望書を提出し、羽田・新千歳便の輸送力強化のほか、現在休止中の関西・中部便の早期再開、訪日外国人旅行者に対する利便性の向上などについて要望しました。
 全日空からは、観光需要の増加とともに航空機利用も伸びてはいるものの、財務状況の厳しさ、機材繰りの難しさなど様々な説明があり、ただちに要望内容に沿った対応は難しいとは言いながらも、更なる利用者増に努めたい旨の説明があったところです。
 次に、フジドリームエアラインズ(FDA)への訪問に関してですが、今期は運航期間こそ短かったものの、本市のみならず、北宗谷地域における観光振興に貢献いただいたことに対して感謝するとともに、全国各地からのチャーター便の継続運航、あるいは運航期間の延長について要請してきました。
 会長からは、好調だった今期のチャーター実績について、受入側の協力に対し、感謝の意を伝えられるとともに、今後も更なる送客増に取り組みたい旨の説明がありました。
 来年に向けては、インバウンドの増加など、今年以上の観光需要の高まりが期待されているところでもあり、空港所在自治体として、空港の運営主体である北海道エアポートと緊密に連携を図りながら、各航空会社に対し、就航路線の強化・拡充に向けた働きかけを、今後も継続していきたいと考えています。

4点目は、「ポスト・サミット・アドベンチャーの受け入れについて」です。

 9月10日から14日にかけて「アドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道・日本」が、アジアでは初めて札幌で開催され、私も参加してきました。
 本サミットは、年に一度開催されるアドベンチャー・トラベル業界の世界大会ということで、今回の大会には、欧米をはじめとする旅行事業者や報道関係者、あるいは政府観光局、関係企業など、64の国と地域から約800人の参加がありました。
 アドベンチャー・トラベルというのは、「アクティビティ」「自然」「異文化体験」の3つの要素のうち、2つ以上で構成される旅行と定義されているところですが、一般的な観光旅行より長期滞在が見込まれ、観光消費額も大きい傾向にあるということで、地域への経済効果が大きい点が特徴でもあります。
 きた・北海道DMOの対象地域である、稚内・利尻・礼文エリアにおいても、このアドベンチャー・トラベルを定着させようと、このたび、この大会の後に、大会参加者を対象に開催される「ポスト・サミット・アドベンチャー」と呼ばれる体験ツアーの受け入れを行いました。
 アメリカ・カナダなどから報道関係者などが参加した、当地への体験ツアーでは、当日の悪天候の影響を受け、宗谷丘陵周辺のサイクリングは中止を余儀なくされましたが、このエリアの自然景観や食など、ポテンシャルの高さに対し、大変高い評価をいただいたところです。
 今回のポスト・サミット・アドベンチャーの受け入れを契機に、来年度、指定50周年を迎える「利尻・礼文・サロベツ国立公園」など、この地域の魅力を活かしながら、これまで主体だったアジアからのツアー客のみならず、欧米からの個人客に対する受入体制の強化を図っていきたいと考えています。

5点目は、「水産物消費拡大に係る全国からの支援について」です。

 本年8月24日、東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の排出が開始されたことを受けて、中国では日本産水産物の輸入を全面停止しました。
 このことに伴って、本市においても、特にホタテ貝に関しては、価格の下落、あるいは在庫の増加などの影響が生じ、漁業者、水産加工業者のみならず、運送業者や資材業者など関連業界にも影響が波及したことは、9月定例会においても述べたとおりです。
 そのような状況の中、本市と交流のある自治体から、本市水産業を応援したいというお話をいただいており、水産関係者からも感謝の声が上がっています。
 まず、10月上旬、群馬県太田市から、ホタテ玉玲約4万個を12月の給食で使用したいとのお話がありました。
 市内水産加工業者の中で在庫を抱える業者から、太田市の支援の主旨に沿って本市が調整し、6社から調達した約1トンのホタテを取りまとめ、11月30日に発送することとしています。
 また、間宮林蔵で交流のある、茨城県つくばみらい市からも、同様のお話をいただいており、来年2月の提供に向け、現在、調整を進めているところです。
 さらに、ふるさと納税においても、本年9月の1か月間にいただいた寄附のうち、返礼品としてホタテが選ばれたものは、前年と比較して、金額ベースで6.3倍の約1憶5千万円、件数では7.1倍の約1万2千件と大幅に伸びており、交流のある自治体のみならず、個人からの応援も、大変多くいただいているものと認識しています。
 こうした全国からの応援を受け、本市としても、基幹産業の一つである水産業や関連産業を守る観点から、既に着手している市の広報媒体を使った消費PRの実施、あるいは、学校給食でのホタテ提供などをはじめとして、今後の動向を見極めながら、消費拡大に向けた取組を進めていきたいと考えています。

6点目は、「ベトナム モンカイ市への訪問について」です。

 11月16日から19日に、ベトナムで行われた「北海道フェスティバルinハロン」に、道内のベトナム人の受け入れ先の主だった都市の一員として、札幌、函館、旭川、北見などとともに参加してきましたが、その中で、事務局からの勧めもあり、本市単独で、ベトナム北部の国境のまち「モンカイ」を訪問してきました。
 フェスティバルは、北海道をはじめとして、道内経済界による実行委員会が中心となって開催されたものですが、初日の北海道とクアンニン省との調印式などに始まり、翌日は収容人数2千人規模と思われる、クアンニン省エキシビジョンセンターで、投資促進カンファレンスや食・環境などのシンポジウムをはじめ、様々な会議が行われ、その中で他都市同様、私から本市の紹介を行ってきました。
 また、別会場で開催された商工会議所などの展示ブースは、想像を超える盛況ぶりでした。
 翌18日は、稚内から参加した12人がモンカイを訪問し、ホ・クワン・フイー市長と面会し、和やかな雰囲気の中で、両市の紹介などを行い、交流を深めてきました。
 モンカイは、ホーチミン、ハノイに次ぐ、ベトナム第3の人口10万人を超える都市であり、高速道路でハロンから北に約1時間半程度の距離に位置し、街には活気が溢れ、田園では水牛が草を食んでいる穏やかな都市という印象を受けたところです。
 モンカイの行政区域に入り、最初に訪れた、中国との国境に位置するサビ地区というところでは、省の創立50周年を記念して建設された記念公園を見学しましたが、その整備が行き届いた様子に、大変感心しました。
 また、両国から毎日1万6千人ほどが往来するという、中国との国境に架かる橋を見学しましたが、目の前が中国の東興市ということで、まさに指呼の先の賑わいぶりには、目を見張るものがありました。
 半日という短い時間での訪問でしたが、多文化と共生する国境地域の活況を目の当たりにして、本市の国際都市としての将来に、十分参考にしなければという思いを抱きながら、フイー市長と再会を約束し、帰路に着きました。
 今回の訪問で得た、現地との新たな関係を活かし、ベトナムからの技能実習生などの受け入れに関する取組などを進めていかなければならないと考えています。

以上、6項目についてご報告を申し上げ、私の「一般行政報告」とさせていただきます。

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