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友好都市との各種会議について(2008年7月)

平成20(2008)年7月18日から7月22日の日程で、サハリン州の友好都市ネべリスク市、コルサコフ市、ユジノサハリンスク市の各代表団、サハリン州行政府の皆さん、サハリン州議会議員、総数20名を稚内にお迎えし、7月20日に「稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議」、「友好都市経済交流促進会議」を催しました。

「稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議」

コルサコフ港の状況について報告するコルサコフ市のピリューシェンコ副市長の写真コルサコフ市やコルサコフ港での様々な業務に携わる皆さんとの間で、稚内・コルサコフ航路を巡る諸問題を協議する場で、稚内とコルサコフで隔年相互開催しているものです。今回は昨年のコルサコフでの会議での合意を踏まえて稚内で開催しました。今回は、サハリン州行政府国際対外関係地域間交流委員会から、更にサハリン州議会議員がオブザーバー参加しました。

コルサコフ側からは「現在のロシアにあって唯一の、日本との間を結ぶ国際フェリー航路が地元で運航されていることを誇りに思うと同時に責任をも感じるところである」として、コルサコフ港のターミナルの現状などについて話題の提起がありました。フェリー<アインス宗谷>の係留地点に関することや、ターミナルの建物が狭隘であるという話しに加えて「ユジノサハリンスク空港に備えられているようなパスポート資料の検査に用いる電子システムが備えられていない」というより具体的な話題も上がりました。

会議では、コルサコフ港での旅客入出国手続きは「旅客の心理的負担になってしまう」という指摘も出ましたが、これは長い間検討されている問題です。他方、入出国手続き関係の事案は、ロシアでは連邦政府機関が管轄する問題でもあるため、地元市レベルだけでの解決も難しい面があります。昨年のコルサコフでの会議では、地元で活動する連邦政府の関係機関の皆さんも出席し、彼らも上部機構に業務環境改善を要請し続けているということがありましたが、この問題は粘り強く地元の要望を伝え続けなければなりません。

今回の会議にはコルサコフ港の専門家が出席したことから、コルサコフ港の用地利用に関連することなど、詳しくお話しを伺うことも出来ました。

コルサコフ港のターミナルに関することの他、コルサコフ港に<アインス宗谷>が入港する際に発生する経費に関することや、船の運航経路に関することなども話題になりました。

サハリン州のレベルでも、“空の玄関”ということになるユジノサハリンスク空港に比べると、“海の玄関”であるコルサコフ港に関しては課題が多く、州の将来構想の中でも確かな位置を与えて課題解決に取り組まなければならないというお話しもありました。

課題はあるものの稚内・コルサコフ航路の安定的な継続を目指して協力をし、コルサコフ港の問題に関しては引き続き関係機関に要望を行うことを確認し、この会議を来年はコルサコフで開催することを合意しました。

「友好都市経済交流促進会議」

会議冒頭、挨拶に立つ稚内の横田市長の写真長い間、各友好都市との間で「水産問題連絡会議」という会議を催し、漁業や水産加工業に関する意見交換を行っていた経過がありました。昨年はこの水産に加えて農業や観光に関する意見交換を行う場を設けました。

こうした取組を踏まえ、昨年サハリンで「第1回友好都市経済交流促進会議を稚内で催す」旨を合意し、近年の情勢変化を踏まえ、より広範で強力な地域間の経済交流を模索する会議を催したのでした。

水産加工業に関連しては、サハリン側から「優れた加工品を送り出したい」との熱意が示され、現時点では規制がある産品に関しても、将来の輸出につなげられるよう技術や知識の習得を望むという声がありました。

またサハリンでは海産物の取引を行うため、日本の卸売市場のような仕組みが整備されようとしているということも会議では話題になり、互いの状況を学び合う必要性があるということを確認しました。

農業に関連しては、会議に先駆けて稚内市内の牧場を視察した際のことなどが話題になりました。稚内の農業は「飼料を栽培し、乳牛を育て、牛乳を出荷」という酪農に特化していった経過を辿っています。他方サハリンでは「野菜栽培もあれば、各種家畜の肥育も手掛けている」という状況で、自然環境は似通っていても、農業の様子は随分と異なります。考え方の違いを知りながら、活かすことが出来るかもしれない経験を学ぶということが、非常に大切であるということでまとまりました。

観光に関しては、サハリンの各友好都市でその可能性に期待しているというお話しがあったところです。豊かな自然や史跡を擁する各地域の御紹介を頂いた他、「ロシア国内の旅客も、日本などロシア国外からの旅客も安心安全な旅行が出来るように、関係機関が連携して必要と思われる仕事を積み上げていくことが求められる」というお話しがありました。

他方、最近は稚内港からフェリーで北海道内、日本国内を目指す旅客が増えているという話題もありました。稚内港に<アインス宗谷>が到着する際には、ロシアの皆さんの姿が随分目立つのですが、最近の旅行者の中には本州方面に足を延ばす方なども見受けられるとのことです。

こうしたやり取りの中、稚内側から「サハリンへ向かう観光客が増えないと思われる理由」として、1.ユジノサハリンスクのホテルが高過ぎる、2.コルサコフの出入国手続きで時間が掛かり過ぎる、3.“一部”を除くと道路が悪過ぎて移動が苦痛という指摘がありました。これに対してサハリン側からは1.依然として「薦められる」水準のホテルが不足がちなことと、「日本もまた物価が高い」ということ、2.コルサコフ港に関しては努力を継続しなければならないこと、3.道路については改善に向けて努力が続けられているこというお話しがありました。

観光については、地域間を往来する旅行客の増加に向けた観光資源の発掘や宣伝・情報発信に向けた協力可能性を探り続けることで合意しました。

この「友好都市経済交流促進会議」については、来年ユジノサハリンスク市で“第2回”を開催することしました。

午前、午後と2本の会議の後、サハリン側、稚内側の参加者が集い、<友好都市親善交流会>と銘打ったレセプションを催しました。会の冒頭、各会議での協議事項などを確認する“議定書”に各市代表が署名を行い、今後も様々な分野で友好都市間の協力を推進することを確認しました。

握手を交わす4市代表の写真
議定書署名後に握手を交わす4市代表
(右から、稚内・横田市長、コルサコフ・ピリューシェンコ副市長、ユジノサハリンスク・ミネルヴィン市経済委員長、ネべリスク・パク市長)

お問い合わせ先

企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
交流推進グループ 0162-23-6486(直通)

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