少年少女サミット(2008年8月)
8月15日から8月19日の期間で、ネべリスク市の児童生徒9名が稚内を訪ね、稚内市内の児童生徒11名と「少年少女サミット」として交流を行いました。
稚内市はサハリン州の三都市と友好都市交流を続けています。中でも1972(昭和47)年に初めて友好都市提携し、今年で36年目となるネベリスク市との間では、青少年交流を長く続けています。ネべリスクは昨年8月に地震災害が発生しており、今回の一行を迎える準備段階では多少心配もしましたが、コルサコフ出航までの長い手続き時間、5時間半の航海、そして乗客が多かったために意外に時間を要した稚内港での入国手続きを経て、皆さんが元気な姿を見せてくれた時には安堵しました。


ネべリスク側、稚内側、各々2つのグループを編成し、グループで話し合った内容をまとめて代表が発表するという体裁で交流会を進めました。
ネべリスクの皆さんは「1854年に町が起こったとされており、ネべリスコイ提督に因んでネべリスクと命名された」、「主要産業は漁業であるが、近年は観光業を興すことに関心が高まっている」、「トドが見られるので、街のシンボルとして愛されている」、「昨年の地震からの復興に努力している」、「スポーツ活動では、テコンドーの少年の部で、ネべリスクのチームが州大会で準優勝した」、「モネロン島を望むことが出来る地点がある」、「モネロン島のユニークな自然が有名である」というような話しを次々にしてくれました。稚内側は「日本で一番北にある」、「人口4万人」、「漁業の街」、「自然が豊かで鹿や狐が身近に見られる」、「風が強いので風力発電が盛んである」、「太陽光発電の施設が出来て話題になっている」という話しをしました。
稚内側は「ロシアについて知っていること、思うこと」、ネべリスク側は「日本について知っていること、思うこと」というテーマで2回目の話し合いと発表に臨みました。
ネべリスクの皆さんは「北海道、本州、四国、九州」という名前まで挙げながら日本が島国であることから始め、“ゲイシャ”、“フジヤマ”のような日本国外でお馴染みのイメージ、米を食べることや寿司のような和食のこと、ハイテク産業や自動車産業が有名であること、相撲や柔道など多彩な話題を挙げ、「日本の人達は自然や平和を愛する」とまとめていました。稚内側は「大陸に広がる世界最大の国」、「冬は寒い」という感じでやや話題に詰まり、「正直なところロシアに関してはよく判らないので、これから学んでみたい」とまとめるなどしていました。
この“交流会”は、自分達の地域を他所の人達に紹介する難しさと面白さ、他所の国や地域の様々な事に目を向けて学んでみようとすることの面白さに気付くことが出来たかもしれない取組となりました。ネべリスク側の引率の先生が「なかなか良い取り組みだった」と評価してくださり、ネべリスク側の児童生徒も一部話題にしたネべリスクの市章について説明してくださいました。「国の東方(日の出の方角)に位置することを意図した太陽、街の動物であるトド、主要産業である漁業の魚を組み合わせ、港町であることを意味する錨を背景に配置」ということでした。

午前中は竹材を削って箸を作り、稚内側の“経験者”の中学生が中心になって組んだ“とい”を利用した“流しそうめん”を昼食にいただきました。ネべリスク側の皆さんですが、自宅でも箸を利用する機会があるということで、上手に箸を使ってそうめんをいただいていました。

8月18日は水族館、科学館、温水プール“水夢館”を訪ねたり、お土産を購入するなどして過ごしました。

8月19日、ネべリスクの一行はコルサコフ港へ向かうフェリーで帰国しました。コルサコフ到着後、用意の車に乗り、ゴルノザボツク経由でネべリスクへ向かうとのことでした。
秋を思わせる多少冷たい風が吹き込んだこともありましたが、期間中は概して好天に恵まれ、稚内側の児童生徒にとっては夏休み最後の週末でもあり、「忘れ得ぬ夏の日」という趣の交流となりました。参加児童生徒には記念品を兼ねて“絆”の文字が入ったTシャツを配りましたが、今回の交流を通じてかけがえのない絆が出来たことでしょう。
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