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8月5日から8月10日の日程で、<ネベリスク市児童生徒芸術学校 弦楽芸術アンサンブル>の皆さんが稚内を訪れました。ネベリスク市のウラジーミル・カピロフ副市長を団長に、8歳から16歳の児童生徒14名と卒業生4名、指導の先生3名の計22名でやって来ました。
ネベリスクの児童生徒芸術学校は、日本で言うクラブ活動と似たようなもので、音楽部門や舞踏部門、美術部門などの部門があり、中には、オーケストラ団員の演奏家などとして成功していく生徒も在るそうです。その中の音楽部門での<アンサンブル>の活動は、1984年以来の伝統を有しており、ロシア国内各地のコンクールでは好成績を収めることが多々あり、国外の”青少年音楽祭”というような催しにも積極的に参加しているそうです。
<ネベリスク市児童生徒芸術学校 弦楽芸術アンサンブル>の皆さんは、2013年6月以来2回目の登場です。概ね半数の児童生徒や先生が2回目であるか、他のことで稚内を訪れた経験を有していますが、「初めて」の皆さんも多く見受けられました。
今回の「稚内公演」に合わせて、彼らはネベリスク市章をあしらった青いお揃いのTシャツを用意し、稚内港に着いた<アインス宗谷>からそのお揃いのTシャツで下船して来ました。上陸後にバスで街を行けば、2回目のメンバーは想い出に残る場所を想い起して「今回も必ず行かなければ」と初めてのメンバーに話している様子が見受けられました。
8月6日は宗谷管内見学に充てました。トナカイ観光牧場では、群れを組んで行進するように動き回るトナカイを眺め、手に乗せた餌を食むトナカイの様子に大喜びでした。サロベツ原野に立寄り、日本海に聳え立つ利尻富士を眺め、ノシャップ寒流水族館に立寄りました。水族館では、アザラシに餌の魚を与え、飛び跳ねながら争うように魚に喰らい付く様子に驚いていました。そして“ドクターフィッシュ”も人気でした。
8月7日から9日は、連日リハーサルと公演でした。ネベリスク市児童生徒芸術学校の皆さんは力を尽くしました。
3回催された公演の中、2回目である8月8日の公演は、稚内市総合文化センター小ホールを会場とし、稚内に滞在して活動中であるユジノサハリンスクのグループ<ルースキー・テーレム>との合同公演となりました。
8月7日は<ルースキー・テーレム>のメンバーを交えてのリハーサルに真剣に取組みました。実は、同じサハリンで音楽関係の活動をしているとは言え、両者が合同公演を行う、“コラボレーション”して2曲を演奏というのは「史上初」だったのです。<ルースキー・テーレム>のシンガー達の歌や動きに合わせ、<弦楽芸術アンサンブル>の子ども達が演奏を行います。シンガーが使うマイクの関連機器の具合のチェックもしながら、何度も練習を繰り返しました。
稚内市総合文化センター小ホールでのリハーサル後、夕刻には稚内副港市場での演奏会でした。
会場となった稚内副港市場のイベント広場には、嘗て現在のネベリスクである本斗と稚内との間を往来した“稚斗航路”の乗客も利用した“稚内港駅”の設えが在り、往時の本斗の写真も展示されています。その街と街との歴史的な繋がりを伝える場所に、ネベリスクの児童生徒がやって来てバイオリンの演奏を披露しました。
8月7日の演奏は、<ルースキー・テーレム>との合同公演の際に予定していた内容の一部を差換えて組んだプログラムでした。イベント広場を埋めた聴衆は、演奏が始まってから時間を追う毎に増え、階段の辺りで演奏を聴きながら観ていた方も多く見受けられました。
8月8日は<ルースキー・テーレム>との合同公演です。『音楽!友好都市の共通語』と銘打ち、ネベリスク、ユジノサハリンスクの両友好都市からやって来たグループが稚内で演奏を行うこととなりました。
最初に<弦楽芸術アンサンブル>の児童生徒が演奏し、2曲の“コラボレーション”、今や稚内では御馴染の<ルースキー・テーレム>の素晴らしいステージ、最後は子ども達もステージに登場し、一緒に『カチューシャ』を歌って締め括りでした。
会場には、稚内や近隣にお住まいの皆さんに限らず、稚内に滞在していた旅行中の方、中にはサハリンの方も見受けられました。サハリンの方にしても、サハリンで実現したことがない両グループの“コラボレーション”を聴くという貴重な経験をした型になりました。
8月9日は図書館の多目的ホールでの演奏会でした。2013年6月にもこの会場を使用していましたから、正しく「帰って来た」ことになります。
ネベリスク市では、「演奏会の会場に展示」ということで、最近のネベリスクの様子を撮影した写真を用意しており、利用者の来館が多い図書館でその写真を展示しました。ネベリスクは、2007年の直下型地震で大きな被害を受けてしまった経過も在りますが、現在では新たな公共施設や住宅等が多く完成しています。そうした様子を伝える写真の数々が在りましたが、中には昨年オープンしたばかりで、訪れた方が未だ然程多くない、旧行政府庁舎の建物を利用した“歴史郷土博物館”を紹介する写真も含まれていました。
立派な演奏を披露し、力を尽くしたネベリスクの子ども達でした。稚内での最後の夕食の場面では、思わず眠ってしまう児童も見受けられた程です。他方、“外国”である稚内で各々に見聞を広げ、多くの想い出を作ったようです。想い出を胸に、多くのお土産を手に、彼らは<アインス宗谷>で帰国しました。
企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
交流推進グループ 0162-23-6486(直通)
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