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7月11日から7月14日の日程でサハリンを訪ねた稚内代表団は、7月13日にネベリスク市を訪ね、<第10回 友好都市経済交流促進会議>に臨みました。
この会議は、稚内市、ネベリスク市、コルサコフ市、ユジノサハリンスク市の4友好都市の代表が会し、友好都市間の地域間経済交流に関する意見交換を行うものです。奇数回は稚内開催、遇数回はサハリン3市での持ち回り開催となっています。ネベリスク市での開催は2011年の「第4回」以来2回目となりました。
今年は、開催地のネベリスクと稚内とが友好都市提携をしてから45年という記念の年です。それを踏まえ、開催地のパク市長は「サハリンと北海道との都市間交流の経過にあって、草創期から交流を育んで来たが、一定の成果を挙げている。そしてこれは両市の間に留まらない広がりを有するもので、こうした会議もその一つである」と開催地を代表しての挨拶の中で述べました。
この会議は「稚内市と友好都市提携を行っているサハリンの3市が参加」という型になっていることから、「サハリンの3市間でのつながり」を促している側面もあります。会議には3市の代表に加えて、サハリン州政府の参加もあります。
今回は、稚内、ネベリスク、コルサコフ、ユジノサハリンスク、サハリン州の5者からの基調発言を受け、参加者間で意見交換を行う型で会議が進められました。
サハリン側各市から、更に稚内側共に一致したのは、観光分野の成長への期待と、永く続けている“研修”のような人的交流の成果と意義の確認ということでした。
稚内代表団の中には「初めてサハリンを訪問」という参加者の他方、「何度も訪ねている」という参加者もあります。「何度も訪ねている」という参加者の中には、「ネベリスクへ?ユジノサハリンスクからの道路が…」という記憶も強く残っているのですが、今回のネベリスク訪問でそういう記憶は吹き飛んでしまいました。ユジノサハリンスク・ネベリスク間は全線の舗装工事が完成し、北海道内の道路と差が無いような道路になっていて、大型バスによる移動でも「2時間以内」となりました。そういう状況を受け、ネベリスクでは「来訪者の増加」に期待が高まっている状態です。
サハリンでは、「優遇制度の下に企業等が投資事案を起こし、産業の基盤が強化されることを促す」ことを目的とした、<自由港>、<先導的社会経済発展地域>という制度が導入されている例もあることから、そういう制度下での観光インフラの拡充に期待が寄せられています。
他方、稚内の側では<広域観光周遊ルート>のようなものを利用する国内外の来訪者に関して、「稚内や周辺地域にサハリンを加える」ような型にして、サハリンと一体となった観光振興を図りたいと提言しました。
その他、水産関係の養殖や、農業関係の温室栽培、石炭輸送の際の粉塵の拡散防止等、“ノウハウ”を求めるネベリスク地区での各産業分野の話題がありましたが、そういうことに関して「技術を学ぶ機会」となるような“研修”が有効であるということのほか、実務者間の意見交換の場を設けてみることも検討に値するということが話し合われました。
予定の時間を大きく超えてしまうような熱い雰囲気での会議となりましたが、次回は来年、サハリン側の皆さんを稚内側にお迎えして開催することと決し、その旨を盛り込んだ議定書に4市の代表が署名しました。
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