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8月から運航を始めた稚内・コルサコフ航路を利用して各代表団の皆さんは稚内へやって来ました。海上荒天の影響で運航予定の変更が生じた中、稚内での宿泊施設の混雑というような状況もあって、多少気をつかう滞在とはなりました。が、充実した会議を催すことがかないました。
「稚内・コルサコフ航路」に関しては、北海道とサハリンとを結ぶ重要な航路であるとして、「是非とも航路を継続したい」ということで、稚内側、サハリン側の認識は一致していますが、そうした中で真摯な意見交換が行われました。
2015年に長く活躍した<アインス宗谷>が撤退した後、高速双胴船で旅客輸送をもっぱらとする<ペンギン>が宗谷海峡を行き交うようになって3年目ということになりました。定員80名と小型で、海上荒天の影響を受けやすい現行の船による旅客輸送と従前とでは様子も変わっています。そういった状況を認識しながらも、従前と変わらず、旅客が利用しやすい体制を目指すことが稚内、コルサコフの双方で目指されなければならないと話し合われました。
「旅客の快適性」という意味で“課題”もあるということで、稚内側とサハリン側との認識も一致しましたが、サハリン側から「サハリン州内での用途に向けて建造が計画される2隻の貨客船の中、1隻を稚内・コルサコフ航路で運用することも検討したい」という発言があり、注目されました。
今年の運航の状況を見ながら、今後に関しても検討がなされなければなりません。この<稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議>は、稚内、コルサコフという「航路の発着地」としての旅客や貨物の輸送体制、利便性の向上に向けた意見交換を行おうとして起こった会議で、すでに長い伝統を有するものとなっていますが、引き続き協議を行うこと、来年はサハリンで開催するということが合意されました。
各市からの「基調発言」を受けて意見交換を行うという、4市の間で定着している方式で会議は進められました。
「近年の流れ」という感もするのですが、最近は「観光振興への期待」が大きくなっている状況です。日本国内外の旅客が北海道北部を多数訪れている中、北海道北部と各友好都市があるサハリン南部が「一体的な周遊圏」となっていくような姿が望まれます。
そしてこの会議では、各市の産業関連の話題が毎年のように紹介され、一部の市では「前年も話題にした事項の“その後”」がわかるような内容の発言をする場合もあります。
さらにこの会議でしばしば話題になるのは、稚内商工会議所で25年間にもわたって続けている「研修生受入事業」です。こうした人的なつながりが「地域の尊い財産」ということで一致しました。
この会議に関して、「来年はサハリンで実施」ということを合意しました。
この席では2本の会議の主な内容を伝える『議定書』の調印が行われます。
<稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議>の議定書は稚内市とコルサコフ市の両代表が、<第11回 友好都市経済交流促進会議>の議定書は稚内市、ネベリスク市、コルサコフ市、ユジノサハリンスク市の4代表が各々署名しました。
『議定書』の後は楽しい懇談の席となりましたが、アトラクションとして<稚内海峡太鼓>が披露されました。勇壮な和太鼓の音、大人から子ども達までのメンバーの熱演が、サハリン側の皆さんに大変好評でした。
こうやって毎年の仕事を着実に推し進めています。
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