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サハリンTVクルー来訪(2016年8月22~26日)

宗谷岬でレポートを撮影中<ペンギン33>による稚内・コルサコフ間の旅客輸送が8月から始まりました。

他方で、この航路をより広く知らしめることや、サハリンの皆さんにとって手軽に向かうことが出来る稚内に関して更に知って頂き、乗客の増加の一助とする必要が在ります。

こうしたことから、サハリン側の発見代理店を務める会社の発案を受け、稚内にサハリンの民放テレビ局<ASTV>のクルーを派遣し、「訪ねて愉しい稚内」というようなコンテンツを制作し、サハリンで放映することとなりました。

稚内市サハリン課が事務局となっている<稚内・コルサコフ定期航路利用促進協議会>では、サハリンの旅客利用を拡大する支援活動の一環として、このサハリンのテレビクルーの活動をサポートすることとなりました。

サハリンの民放テレビ局<ASTV>は1990年代に起こった放送局で、地元の話題を取上げた自社制作コンテンツを核にする情報番組の人気が高く、「この間のASTVに出ていた」というような具合に、サハリンの人達の注目度も高い放送局です。

<稚内・コルサコフ定期航路利用促進協議会>の活動経過を振り返ると、2010年と2014年に<ASTV>のクルーを招聘し、彼らの取材活動を支援した経過が在ります。

>>「サハリンTVクルー招聘 2014」(2014年5・6月)

>>「サハリン州テレビメディア招聘事業」(2010年6月)

こうした意味で、今般の<ASTV>のクルーの稚内登場は通算3回目になりました。

このような活動では、結局「コンテンツ制作」をするのは先方になりますから、先方の興味関心を引出し、それに即した取材先等の情報提供を行い、意見交換を重ねながら仕事を進めて行く必要性が在ります。過去の2回は、かなり時間を掛けてそうした作業を行いましたが、今般は<ペンギン33>による稚内・コルサコフ間の旅客輸送開始を受け、少し急に決まった面が在るので、かなり急いで取組みました。

今回、先方から引き出した興味関心は「愉しく美味しい料理」、「サハリンからの来訪者に人気のショッピングスポット」、「稚内から他地域を目指す場合の交通」、「稚内の風景や街の雰囲気」、「<ペンギン33>の乗船体験」ということになりました。彼らの稚内滞在に際しては、乗船体験以外の部分に関して取材を行うことになります。

同じ放送局のクルーとは言え、これまでにやって来た方達の様子を視ていると、仕事の進め方に“個性”のようなものが見受けられます。

レポーターの方では、かなり入念に関係者とのインタビューの準備を重ねていて、それを軸に確りした構成を組む方も在れば、訪ねた先で出会った方に御願いして収録した話しと自身のコメントで構成を組む方も在ります。自身が画面に入ることは無しに後からコメントを録画コンテンツに入れる方も在れば、訪ねた先々で自身が動いている様子や、現場で話している様子を必ず撮っている方も在ります。

撮影を行うカメラマンにしても、“スナップショット”のように素早く画を撮る方が在る他方で、高さや角度を変えながら多数の画を撮影して、後からゆっくり選んで編集を行おうとする方も在ります。日本のテレビカメラマンは、カメラを肩に載せて動き回りながら撮る方が見受けられますが、彼らは「基本的に三脚を使用」ということになっているようです。馴れた手付きで三脚を調整している様子は、見ていて少し面白いものです。

そういう訳で、訪ねる現場では「存外に素早い」感じで動き回る場合も、「存外に時間を要する」感じな場合も見受けられるので、「やや余裕が在る日程を組む」のが巧く仕事を進めようとする場合のコツかもしれません。

今回は「間違いなく、事前に申入れをして許諾を頂く必要が在る」場所を絞り込み、とり急いで話しを進め、他方で「一般的にビデオや写真を撮影して差し支えない」という場所での活動の計画を考えて事前に遣り取りを重ね、合せて初日にも打合せを行って仕事を進めることとなりました。

今回、<ペンギン33>で稚内にやって来たのは、レポーターのニーナ・シャルフェイさんとカメラマンのステパン・ドマシェンコさんの2名でした。

ニーナ・シャルフェイさんは2014年に稚内へやって来た経過が在ります。2014年の稚内滞在時には、少し天候に恵まれなかった経過が在ったことから「天候が好ければ…」という話しになった幾つかの場所で、好い風景を観てレポートすることに期待していました。また、2014年に取上げたことと重複しないように、色々と考えていたようです。

ステパン・ドマシェンコさんは、全く初めての来日ということでした。宿の部屋で飲むものを近隣の店で求めることから、求めた飲物を頂きながら部屋で何となく視るテレビ番組の雰囲気に至るまで、「何もかもが珍しい」と好奇心に眼を輝かせていました。

【8月22日】

カー用品の店を取材中<ASTV>の2名が、<ペンギン33>に乗って稚内港に到着しました。

この日は「少し波が高いのではないか?」とも見受けられた状況でしたが、特段に問題は無かったようです。船はコルサコフ港をゆっくりと出て、速度が上ると安定し、少し驚く程の速さで窓の外の景色が流れたということでした。小さな快速艇では見受けられる、時々跳ねるような独特な動きもあったそうです。

到着後に昼食休憩を取り、早速「サハリンと縁が深い稚内」ということで、稚内市日ロ友好会館傍に設けられた<ネベリスク通>や、稚内港天北2号埠頭緑地の<コルサコフ広場>の画を撮影し、宿で旅装を解きました。

夕刻にはサハリンでも人気が高い、稚内市内のカー用品店を訪ねて取材しました。お店の方に御話しを伺った他、サハリンからの来訪者に人気の、社内用の芳香剤や、近年人気が高まっている“ドライブレコーダー”が売られている様子を撮影しました。

更に、最近の北海道内で話題の“鹿笛”が売られていたので紹介するべく撮影を行いました。稚内市内も含め、北海道名でエゾシカに出くわす機会が増えていますが、車が走行すると「動物に聞こえる周波数」を発する仕組みの“笛”で“音”を出すことは、エゾシカを避ける上で効果が大きいようです。こういう物はサハリンの方にも面白いのかもしれませんが、サハリンでは、エゾシカは寧ろ「出くわすことが珍しい」動物であるそうです。稚内では「かなり身近」に出くわすので、サハリンの方が出くわすとかなり驚いています。

【8月23日】

肉や海産物を自分達で焼くことも出来る飲食店を取材中「接近中の台風への警戒」が呼び掛けられていた朝でしたが、次第に天候が好転して行ったという一日でした。

少し雨が交る中で稚内空港へ向かいました。着いてみた稚内空港では、「到着地荒天の場合には出発地へ引き返す」という“条件付き”でフライトが稚内へ向かっているというような掲示が出ていましたが、次第に天候が好転し、光線が眩しい中に飛行機が滑走路に姿を見せました。

多くの乗客が利用する空港の様子、空港と市内とを結ぶバスの様子を取材した後は、街の中を少し歩いてみました。中央地区を歩き、北門神社や稚内港北防波堤ドームを巡りました。サハリンからの旅行者は存外に徒歩で歩き回る場面も在るので、「実際に歩いてみて」という画も存外に好いのかもしれません。

稚内駅へ立寄ってみると、各地の大雨の影響で続いていた運休状態から、通常の列車運行に復旧したところでした。札幌へ向けて出発した特急列車の様子を撮影することが出来ました。

列車を見送った後はノシャップ岬です。夕焼けと、見事に水平線に吸い込まれる夕陽の様子を撮影した他、引揚げようとした時には大きなエゾシカに出くわして、それも確り撮影しました。

【8月24日】

宗谷の史跡を訪問朝からなかなかの好天に恵まれました。

宗谷方面に出掛け、宗谷公園の史跡、宗谷丘陵の風力発電が在る風景や宗谷黒牛の牧場の風景、宗谷岬を訪ねて精力的に撮影を行いました。

宗谷方面から引揚げて、市内で宗谷黒牛のステーキが食べられる飲食店を訪ねて取材しました。良好な環境でスクスクと育つ宗谷黒牛の魅力が伝わるコンテンツが纏められることでしょう。

更にこの日は稚内市開基百年記念塔を訪ねて、稚内公園内を歩き回り、色々な風景を撮影出来ました。

今回、天候が悪かった時期に稚内に滞在した経過が在るニーナ・シャルフェイさんは、好天に恵まれたことを殊更に喜んでいたようでした。

【8月25日】

回転寿司は実際に頂く場面を撮影この日も好天が続きました。

サハリンから稚内へ来訪する皆さんの中では「最も有名な店」の一つかもしれない“100円ショップ”を訪ねて取材しました。現在扱っている商品だけでも4万点程度にもなるという説明に驚かされました。

サハリンから稚内を訪れる人達の間では、ノシャップ寒流水族館も好評です。アザラシに餌の魚を与えることが出来るコーナーが人気です。それに挑戦してみたのでしたが、上空からカモメが鋭く急降下してアザラシ向けの筈だった魚を取って飛び去る場面も在って、驚きながら大笑いでした。

そして“回転寿司”の店を訪ねて取材しました。ここもサハリンから稚内を訪れる人達の間で好評です。「一味違う」という感想を持たれる方が多い場所でもありますが、独特な方式でお茶を用意して、皿に乗って廻る寿司を頂く様子を丁寧に撮影していました。

これらの他にも、宿泊先の大浴場の様子、幾つかの型の客室の様子、加えて宿泊客に好評な朝食も宿の御協力で撮影出来ました。

これらの一連の取材を通じて、「愉しく美味しい料理」、「サハリンからの来訪者に人気のショッピングスポット」、「稚内から他地域を目指す場合の交通」、「稚内の風景や街の雰囲気」を伝えるコンテンツを仕上げる材料が揃いました。

サハリンの<ASTV>では、今般の取材に基づくコンテンツを8月末頃に放送する計画とのことです。更にウェブサイトでは、一部動画を配信、または記事や“取材記”的な内容のブログの公開も計画しているとのことでした。

>><ASTV>のウェブサイト(ロシア語)

2人のテレビクルーは、取材成果と滞在の想い出を胸に、<ペンギン33>で帰国の途に就きました。帰国の日には雨模様となっていましたが、取材期間中は晴天の場面が多かったのが幸いでした。2人共、少し日に焼けました。

こうした放送コンテンツを通じて、より多くのサハリンの皆さんにとって、「身近な稚内」が「更に身近な存在」となり、多くの方が海峡を渡って訪れて頂けることを願って止みません。
 

お問い合わせ先

企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
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