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「日ロフェリー定期航路利用促進協議会」(事務局:北海道建設部空港港湾局物流港湾課)による「第11回日ロフェリー利用促進合同会議」と、「稚内・コルサコフ定期航路利用促進協議会」(事務局:稚内市建設産業部サハリン課)による「稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議」とを併せて開催したものです。
何れも長く続けてきた、稚内・コルサコフ間のフェリー航路を巡る意見交換の場です。この数年は、稚内・コルサコフ航路についてサハリンのロシア人旅客が利用する割合が増えており、サハリンでも「サハリン州民の航路」という問題意識が高まっていると見受けられます。「稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議」について、コルサコフ市に加えて、サハリン州政府関係者の積極的な参加も在ったのですが、今回も稚内へサハリン州政府関係者の皆さんが訪れました。
稚内・コルサコフ航路は1995年から、運航体制に変遷は在るものの一貫して運航が継続されており、北海道とサハリン州との交流を進める上で、大きな役割を果たしてきた航路です。航路については、今後もその役割に期待が寄せられています。他方、貨客輸送量については伸び悩んでおり、殊に2008年から2009年にかけては輸送量が落ち込んでしまいました。
こうしたこれまでの状況を踏まえ、北海道側とサハリン州側とで積極的な意見交換が行われました。
サハリン側からは、昨年5月に発表されている、観光振興を目的とする「滞在72時間以内の観光査証免除制度」について、未だに実績がないことが挙げられ、更に「日本側でロシア人について、こうした措置を行えば旅客が増えるのではないか」という意見が在りました。
これに対し、ロシアが示している制度は「現行の、事前に査証手続きをして渡航するのと準備期間に何ら変わりがなく、起こり得る様々な場合への対応が不鮮明である」という日本での見方と、そうした見方の故に実績が無いと見受けられることを伝えました。サハリン側では、関係機関にも情報を伝えながら、更に検討を続けて行きたいとしていました。
旅客輸送以上に、フェリーについては貨物輸送への期待が多く寄せられています。他方、比較的短い輸送距離を活かした生鮮品の輸送に関して、諸手続きに時間が掛かり過ぎており、巧く輸送することが叶わないことが会議でも指摘されました。昨年の、コルサコフ市で開催された会議でも話題になった点ですが、今後も関係機関と協議し、情報を収集しながら改善を目指すこととなりました。日本の生鮮食品に関して、サハリンでも関心が高く、巧くサハリンへ運び込めば一定の需要が期待出来ることが話題となりました。
今後もこうした意見交換を継続しながら、稚内・コルサコフ航路の安定した運航が継続されることを目指します。
昨年のユジノサハリンスクでは、水産、農業、観光と3部に分け、朝から夕方までのロングラン開催となりましたが、今回は各代表の基調発言の後、自由に意見交換を行う形式で進行しました。
各代表からの基調発言では、これまでに継続してきた様々な人的交流を礎としながら、様々な問題の解決に向けて努力を継続し、経済交流の拡大を目指すという主旨の発言が続きました。前回に引き続き、今回もサハリン州政府代表団が加わっており、市レベルでは解決が図り悪い可能性が在る案件について、協力・支援をお願い出来るという指摘も在りました。
意見交換では、多岐に亘る話題が取り上げられました。
サハリン州、或いはロシア全土の水産関連業界では、魚や海産物そのものを日本などへ輸出するなどして販売するのではなく、ロシア国内での加工用に供給するという機運が高まっているそうです。
稚内商工会議所が、1994(平成6)年以来サハリンの友好都市から研修生を迎えていることに関連した話題も多く在りました。こうした取組みに関しては、サハリン側では大変高く評価しており、希望者が更に参加し易くなるように工夫しながら継続することが望まれています。
ここでも物流を巡る話題が在りました。サハリンのスーパーマーケットの売場では、日本からのモノを扱っている一画が、方々の店で見受けられるそうです。日本製の食料品や日用品について、サハリンでは関心も高いということです。稚内・コルサコフ航路で結ばれており、距離が近い良さを活かすには、生鮮品などを積極的に動かすことが良いと見受けられる訳ですが、障壁となっている様々な事柄の解決が望まれます。
この友好都市経済交流促進会議については、来年、ネベリスク市で“第4回”を催すことを合意しました。
企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
交流推進グループ 0162-23-6486(直通)
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