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友好都市アンサンブルジョイント公演“友好のハーモニー”(2010年6月)

“友好のハーモニー”合唱の様子
サハリン州の友好都市、ネベリスク市、コルサコフ市、ユジノサハリンスク市の各市から、合唱、舞踏、器楽に取組む児童・生徒の皆さんと、その指導者、総勢40名が2010年6月25日から6月28日の日程で稚内を訪れました。

彼らは6月27日に稚内総合センター大ホールで催された「友好都市アンサンブルジョイント公演“友好のハーモニー”」に出演しました。

「友好都市アンサンブルジョイント公演“友好のハーモニー”」は、稚内市日ロ友好会館の30年を記念して催されたものですが、今回は稚内市内で音楽活動を行っている児童・生徒のグループ<エンジェルボイス>との共演、交流を行い、双方共に素晴らしい思い出が出来た様子でした。
ネベリスク市<フォルツーナ>の写真

6月25日にコルサコフ・稚内のフェリーで到着したサハリンの皆さんは少年自然の家に滞在しました。翌日には少年自然の家を会場に、<エンジェルボイス>の児童・生徒の皆さんと交流会、共演に向けた練習を行いました。

「友好都市アンサンブルジョイント公演“友好のハーモニー”」は6月27日に催されました。

ユジノサハリンスク市<クラブ・イースカリキ>の写真午前9時30分過ぎに会場入りしたサハリンの児童・生徒の皆さんは、早速順次リハーサルを始めました。

当初の予定では、最初に合唱をメインとするコルサコフ市の<バーブシキ・ピェースニャ>が登場し、続いて舞踏を披露するネベリスク市の<フォルツーナ>とユジノサハリンスク市の<クラブ・イースカルキ>が交互に登場し、幕間に入ることになっていました。しかし、<フォルツーナ>と<クラブ・イースカルキ>の“衣装換え”の時間が足りず、ステージが巧く進行しない危惧が残ったため、両者に<バーブシキ・ピェースニャ>を加え「3グループが順次登場する型にする」と前夜の午後11時頃に話し合いが持たれました。それを受けて、本番の順番や、舞踏で使う音楽の確認等を行いました。また、前半では、後半に使う「合唱団用の壇」を撤去することも決まりました。

リハーサルで存外に時間を要したのは“共演”の合唱です。スムースにステージへ入退場出来るように、各メンバーが立つ位置を決めなければなりません。「間に入って!」、「20センチ程下がって!」、「そこの人達は前へ!」と位置を決めると、目印を持ったメンバーから何人目かを各自記憶し、ステージのどちら側から入退場するかを確認しました。歌そのものの練習の数倍も時間を要してしまいました。

そのリハーサルが、何とか開場時間に間に合うように漸く終了した後も、各グループの皆さんは、本番開始の直前まで、文化センターの空いたスペースで動きを確認するなど準備に余念がありませんでした。

そして迎えた本番ですが、なかなかに華やかなものでした。前半は3グループによるステージで、幕間までの時間があっという間に流れました。来場者をステージに呼び込んで、一緒に踊ってしまう<バーブシキ・ピェースニャ>のパフォーマンスが多いに盛り上がりました。
コルサコフ市<バーブシキ・ピェースニャ>の写真

後半には<エンジェルボイス>が元気に登場しました。『となりのトトロ』の着ぐるみ風衣装で登場したメンバーも居ました。この日は稚内としては暑い一日であったため、なかなか大変だったようです。

ユジノサハリンスク市<第1番音楽学校>のみなさんの様子
続いてユジノサハリンスク市の<第1番こども音楽学校>の皆さんによる楽器の演奏でしたが、幾つかの大きさの違う伝統楽器“バラライカ”も登場しました。最後に、稚内市内で活動するゴスペルグループ<ソウルサーチン>が歌を披露しました。

いよいよ最後の合同合唱です。リハーサルで確りと確認したように、無事に100名近い参加メンバーがステージに立ち、日本の『さくら、さくら』とロシアの『カチューシャ』を歌いました。これが秀逸なものでした。殊に『カチューシャ』では、何人かが日ロ両国旗を振り、手拍子も入り、ロシアのフォークロアに独特な甲高い合いの手まで加わり、なかなかの迫力でした。

力を尽くした公演が終わろうとしていましたが、来場者からの拍手は鳴り止まず、“アンコール”としてもう一度『カチューシャ』を歌いました。正しく“友好のハーモニー”が大ホールに響き渡りました。

公演終了後、稚内の子ども達とサハリンの子ども達は名残惜しそうに挨拶を交わして別れていました。サハリンの子ども達が乗るバスの辺りまで駆けて行って、手を振っていた稚内の子ども達の姿も見受けられました。

公演終了後の別れの様子

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