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稚内・コルサコフ航路は、多くのサハリンの皆さんが利用しています。近年の利用実績では、寧ろサハリンからのロシア人旅客の方が、日本人旅客よりも多い程です。
稚内・コルサコフ航路は「北海道へ、更に日本国内各地、または日本国内で国際線に搭乗して更に別な地域へ」という移動をする方達の間で、一定程度認知されてはいます。が、「稚内に少しでも滞在する旅客」は「少しずつツアー客が見受けられるようになってきた」段階で、未だ然程多いという程ではありません。また“日本”ということでは、サハリンの皆さんは様々な豊かなイメージを有していますが、他方で“稚内”或いは“宗谷地域”ということについては情報が必ずしも多くはない現状です。
そこで、“ビジットジャパンキャンペーン”(VJC)の一環として、サハリンのテレビ局からの取材班を招き、稚内や宗谷地域の様々な事物を紹介するコンテンツを制作し、サハリンで放映して頂くという「サハリン州テレビメディア招聘事業」を実施することにしました。
“ビジットジャパンキャンペーン”(VJC)とは、国土交通省、観光庁による取組みで、指定された諸外国に向けて日本全国各地の情報発信等の取組を行い、外国人旅客の増加を目指すというものです。平成22年度から、「ロシア」がその“ビジットジャパンキャンペーン”(VJC)の“対象地域”に指定されたことから、稚内・コルサコフ航路を擁する稚内市としては様々な関係団体による「稚内外国人観光客誘致受入実行委員会」を組織し、サハリンからの旅客をより多く迎えるための取組を行うこととしたのです。
「サハリン州テレビメディア招聘事業」では、6月10日から6月16日の日程で取材班を迎えます。6月10日、快晴の稚内港に取材班がやって来ました。
今回はサハリンのテレビ局ASTV(アー・エス・テー・ヴェー)から、レポーター2名、カメラマン2名の計4名が稚内へやって来ました。
サハリンでは通常の地上波、ケーブル、衛星波で様々なテレビ放送が視聴可能ですが、“時差”も在る他地域から配信されている番組がそのまま放映されている例が多く見受けられます。そうした中、ASTV(アー・エス・テー・ヴェー)は自社制作による地元情報の番組を多く放映しています。このテレビ局は“民放”で、コマーシャルや「○○コーナー。提供は○○です」というようなものも多く流れています。サハリンの皆さんの間では「“地元情報”のASTV(アー・エス・テー・ヴェー)」というイメージが強く、「毎日視ている」という方も存外多く、「ASTV(アー・エス・テー・ヴェー)で取上げていた」と様々な事物が人口に膾炙する例も見受けられるそうです。
ASTV(アー・エス・テー・ヴェー)からやって来た4名は「レポーター+カメラマン」のペアを2組編成し、各々に稚内市内や近郊に撮影取材に向かいました。彼らは、6月10日にコルサコフを発ったフェリー船上でも積極的に撮影を行っていたということですが、稚内滞在中も早朝から夕方まで精力的に動き回りました。
彼らが稚内を訪れる前には「悪天候で、良い風景の画が撮れないということになると、折角の稚内情報発信の機会が地味なものになってしまう」と危惧していましたが、杞憂に終始しました。一部に濃霧が発生していた場面も在りましたが、素晴らしい天候に恵まれた場面が非常に多かったので、サハリンの皆さんにも素晴らしい映像が御覧頂けることでしょう。戸外の素晴らしい景観に止まらず、文化、暮らし、産業というような様々な切り口でのレポートを纏めるべく、色々な場所での取材を行いました。
更に「“取材している様子”を取材」という現象も見受けられました。“ビジットジャパンキャンペーン”(VJC)の一環としてサハリンのテレビ局取材班を招聘というのが、恐らく初めての事例であることから、地元マスコミも注目し、色々な人達のお話しを伺っているASTV(アー・エス・テー・ヴェー)の一行が記者の質問に答える場面も在りました。
現在の時点では、情報番組の中にコーナーを設けて週1回、全部で7回から10回程度の放映という予定のようですが、十分な素材を得ることが叶ったことでしょう。
今回は4名とも20代の若いスタッフが稚内へやって来ました。何れも「稚内は初めて」、または「初来日」という方ばかりでした。行く先々が「初めて訪ねる場所」でもあるので、取材撮影の他にも、自分達の記念写真や気に入った風景や物の写真を盛んに撮っていました。近年は“フィルム代”や、現像・プリントの手間や経費を気にせずに済むデジカメが主流であるためか、サハリンの方が稚内を訪れた場合には、驚く程盛んに写真を撮っている様子が見受けられるのですが、彼らもその例に洩れませんでした。
「稚内は初めて」、または「初来日」という方ばかりなので、自身の記念品、家族や友人、職場の仲間への土産を求める様子も見受けられました。多少意外な印象を受けたのは「地名や名所の画などが入った“マグネット”」を彼らが捜していた様子でした。「自宅の冷蔵庫に、何かで訪ねた先々の“マグネット”を飾る」というのが、サハリンでは「旅行から戻った後の“定番”」らしく、「土産物を売っている」と見るや“マグネット”を捜す様子が見受けられました。日本国内では然程人気が在るとも思えないのですが、或る土産物売り場で漸く見付けた時には、彼らは非常に嬉しそうにしていました。その“マグネット”の他にも、アクセサリーや携帯ストラップなどの、見栄えがするものや美しいものを興味深そうに見たり、求めたりしていました。
ASTV(アー・エス・テー・ヴェー)の一行は、夥しい映像素材を土産に、6月16日に帰国します。
企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
交流推進グループ 0162-23-6486(直通)
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