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天ぷら油火災は、揚げ物中にその場を離れてしまって時など、ほんの少しの油断が引き起こす火災です。この天ぷら油は、油温が360℃になると発火します。その後、急激に油温が上昇し、400℃になるとハロンタイプのエアゾール式簡易消火具では、ひとたび消火したように見えてもすぐに再燃し、消火に失敗してしまう可能性が極めて大きいのです。
これは、ハロンは燃焼物を冷却する効果を持たないため、油温を下げることが出来ず、ハロンを放射しきってしまうと再びすぐに発火してしまうことによるものです。
なお、強化液タイプのエアゾール式簡易消火具を使用すれば冷却効果を持つため、上昇した油温も発火温度以下に下げることが出来ることから、消火の開始時期が多少遅れてもほぼ確実に再燃することなく消火することが出来ます。
フルオロカーボン(通称:フロン)のうち、臭素を含むものが通称ハロンと呼ばれています。ハロンは、高絶縁性、低毒性、高浸透性、低汚損性等の利点を有する優れた消火剤ですが、フロンと同様にオゾン層を破壊する性質があることから、オゾン層保護のためのウイーン条約に基づき、みだりな放出の防止や回収・再利用の推進などについて国際的な取り組みがなされており、我が国でも1994年以降ハロンの生産を全廃しております。
カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩類等の水溶液であり、水系であるため浸透性が高く、火災に対して冷却・窒息・抑制の作用があります。
小火災の初期消火を想定した簡易消火具で、薬剤の量、実験方法等について消防庁長官が定める基準に適合するものをいいます。
エアゾール式簡易消火具は、日本消防検定協会という検査機関において、先の基準に適合するか否かについての鑑定試験が実施され、この試験に合格したものについては鑑定合格ラベルが貼付されています。
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