宗谷丘陵の周氷河地形
【2004年 北海道遺産に指定】

宗谷岬の背後に広がる丘陵は、高さ20mからせいぜい200mで、稜線も谷も丸みを帯びています。おまけにどこも一面の笹とまばらな低木に覆われているだけなので、どこまで行っても同じように見えるのが、おかしいところです。V字型の鋭い稜線や谷を見慣れた方の目には、これらの丘陵はとても日本離れした雄大な光景として映ることでしょう。 稚内の内陸部を特色づけるこれらの丘陵は、周氷河地形のひとつといわれております。
石の割れ目に入る小さな雨粒でも、凍結と融解を繰り返しているうちに、岩を割ることが出来ます。また、地表が凍結、融解の作用を繰り返し受けていると流土現象といい、土壌中で対流が起きてしまうのです。稜線の角が崩れ落ちて丸みを帯びるばかりでなく、地表部全体にわたって流土現象などがいっせいにはたらくので、険しい山地も、ついには平坦でなだらかな周氷河性の波状地になってしまうのです。 この波状の丘陵ができたのは、今から約1万年前に終わった地球最後の氷河時期、ウルム氷河期末期といわれ、いわば氷河時代のなごりと云うこともできます。こうした地形は北海道の至るところで形成されたといいますが、開発などで破壊されたケースが多く、現在この美しい地形が最も顕著に見られるのは宗谷丘陵地区といえます。明治の中頃までは、丘陵全域にわたりうっそうとした森林が生い茂っていましたが、相次ぐ山火事のため、今では一面笹に覆われています。最近では、地元の観光バスやツアーのコースになる等新しい観光ルートとなっています。また、2004年に北海道遺産として指定されています
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