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サハリン友好都市青少年受入事業(2014年8月14日~18日)

サハリン友好都市青少年受入事業(2014年8月14日~18日)

稚内国際文化交流協議会では、稚内市内の高校生と友好都市ネべリスク市の高校生相当年齢の生徒による交流事業を実施しました。

これは稚内市内の高校生がサハリンを訪ねる「サハリン友好都市青少年派遣事業」と対で行っています。日程の中に“ホームステイ”を採り入れていますが、稚内の高校生が迎えて頂いた家庭の生徒を、稚内ではそれぞれの高校生の家庭で迎える型になります。

今回、稚内側から男女各2名が参加しましたが、ネべリスク側も男女各2名の参加です。期間中、「稚内側4名+ネべリスク側4名」のグループで動き回っていましたが、学年が違う生徒達が混じり、更に両国の混成チームであるにもかかわらず、既に「○○高校X年X組の遠足」というような“一体化”した雰囲気もありました。
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【8月14日】

稚内では、8月中に「台風の影響」が生じる事例はあまり記憶に無いのですが、この週の初めにはフェリーの欠航等、台風に伴う風浪の影響で交通の乱れがありました。そうした事由で少々気を揉みましたが、台風が去った後の好天の下、ネべリスク側生徒4名と引率のネべリスク市行政府教育部のオリガ・テン部長の一行5名は無事に稚内に到着しました。

入国手続きを終えてネべリスク側生徒達がターミナルに登場すると、稚内側の生徒達が小走りに近寄り、互いに名を呼び合って無事の到着を祝っていました。

この日は稚内市開基百年記念塔を訪ねました。記念塔内の北方記念館では、稚内地域の歴史や樺太時代のサハリンのこと、間宮林蔵の事績や、19世紀に地図作成に携わった人達の事績に触れました。それらも良かったのですが、この日は何と言っても素晴らしい天候に恵まれ、彼らの無事な到着を祝うかのように展望室からの絶景が一行を迎えてくれました。

最近の、この種の交流で訪れる生徒達はスマートフォンやカメラをしっかり持ってきていて、行く先々で随分盛んに写真を撮っています。それは今回に限ったことでもなく、方々で撮った、気に入っている写真や動画のデータを持ち歩いているらしく、移動のバスの中でも稚内側、ネべリスク側で互いにそれらを見せ合っている様子が見受けられました。

ネべリスク側一行の、稚内到着後としては最初となる食事-夕食-を市内のレストランで摂りました。食事を愉しんだ後のデザートが、想像したよりも大きくて驚いていたネべリスク側の生徒も見受けられました。

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【8月15日】

この日は“生け花”に挑戦です。ネべリスク側の生徒達は初めてでしょうが、稚内側の生徒にとっても、これまでに挑戦する機会が無かったかもしれないものです。

“生け花”は、花を選んで、切り揃えて活けるということで、格別に難しい作業があるでもないので、誰でも試してみることができるものです。参加した人数に見合った、同じ花を何種類か用意した訳ですが、同じ花を使っているにもかかわらず、各人各様の個性的な作品ができあがります。

午後からはノシャップ寒流水族館を訪ねました。お盆休みなので、家族連れ等で大変に賑わっていました。

アザラシのショーで、「来館者が輪を投げてみる」という場面がありました。学校のクラス等でこういう場に居合わせると、「○○!やってみろ!」と仲間に言われる生徒がいるというのはよくあることですが、今回のグループでも一斉に「○○!」と声が掛かる生徒がいました。そういう辺りに“一体化”した雰囲気が感じられました。

夕刻に盆踊り大会を観に行きました。日中は好天で、陽射しが温かい状況であったものの、日が落ちてからは風が“秋”のような感じで、肌寒さも否めない感じでした。

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【8月16日】

好天が続いている中、宗谷方面へ向かいました。ネべリスク側生徒も初めて訪れましたが、稚内側生徒もあまり訪れたことがないか、初めて通過する場所を訪ね、なかなかに興味深い経験となりました。宗谷丘陵の風景を「想い出のの風景」として記憶に留めることになるでしょう。

ソーセージ作り体験も実施しました。機械で腸詰にした物を、みんなで手作りで成形します。できあがった物は、多少型が不揃いですが、中身は道産豚肉に香辛料等で味を付けた本格的製品と何ら変わりません。出来上がった後にちょっと試食しましたが、「美味しい!」が連呼され、笑顔が広がりました。

この日は、ネべリスク側生徒が稚内側生徒の家庭に泊まるホームステイの日です。できあがったばかりのソーセージも手土産に加え、各々の家庭に向いました。

8月頃の好天の休日、稚内市内の住宅街では、家族が庭先の戸外に出て焼肉等を愉しむ様子もよく見受けられますが、この日も穏やかな好天の休日であったため、そういう具合にしてネべリスク側生徒を迎えていた家庭が見受けられました。家族だけではなく、仲の良い友達が駆け付けていた家庭もありました。

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【8月17日】

各々に愉しい時を過ごし、昼食前に集まってから、この日は陶芸体験をしました。

陶芸は存外に難しい面もあって、少し苦戦していた生徒も見受けられました。これも、ネべリスク側生徒だけではなく、稚内側生徒でも初めて挑戦することとなりました。

ネべリスク側の生徒の帰国前夜で、みんなで回転寿司を夕食に愉しみました。翌朝に、稚内側生徒が港に見送りに行く約束をして別れました。時間が過ぎるのは早いもので、あっという間に実質的な最終日でした。

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【8月18日】

朝9時からのフェリー出航に合わせ、ネベリスク側の5名は早めに国際フェリ-ターミナルへと到着しました。日本側の生徒4名とご家族の皆さんも見送りにかけつけ、名残を惜しんでいました。ここ数日間ずっと一緒で笑顔の絶えなかった彼らですが、「別れの時」が近づいているとあって、皆一様にどこか寂しそうな表情をしていました。

定刻の9時、フェリーが稚内港を出航しました。日本側の4名の高校生たちは、船が見えなくなるまで、いつまでもターミナルの送迎デッキで手を振っていました。
「きっといつかまた会える」その思いを胸に。
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稚内側、ネべリスク側の各生徒が、異なった伝統や制度を有している“外国”ということになる互いの地域を訪ねて出会う経験となった今回の「サハリン友好都市青少年派遣・受入事業」でした。お互いに「言葉が通じないから」と“壁”のようなものを設けるのではなく、多少不便でも互いに習い覚えた英語を駆使するなどして意思疎通に努力もしていました。稚内側とネべリスク側の混成チームながらも、傍目には「○年○組の一行」というようにさえ見えるような、“一体感”のようなものさえあった程です。稚内側生徒は、次第にロシア語の挨拶も覚えて試していました。「スパコイナイ・ノーチ」とロシア語の「おやすみ」を試すと、ネべリスク側から「グッド・ナイト」と返ってきて、「(折角、ロシア語を試したのに)英語で返ってきた!?」という場面もありましたが。

双方の生徒は、互いに“外国”に住んではいるものの、各々の家族や友人が居る様子も含めて、互いの様子に触れる貴重な経験をしました。港で見送った後、互いに再会できるのは何時になることか、そうした機会を設けることは叶うのか、それは判りません。しかし、今回「学んだ何か」は生徒達の将来に活きることになるでしょう。

参加生徒の御家庭や、その他多くの皆さんの御理解と御協力の下、「サハリン友好都市青少年派遣・受入事業」を無事に終えましたが、多くの皆様に感謝申し上げます。こうした地域の青少年による友好都市交流は、可能な範囲で継続したいものです。



お問い合わせ先

企画総務部交流推進課
稚内市中央3丁目13番15号
交流推進グループ 0162-23-6486(直通)

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